君がくれた青空
その頃、我が家の中はどんどんおかしく
なっていた。
本家の頭主である大叔父が亡くなり、
親戚関係が崩れていった。
母が家に嫁いだことをよく思っていない
父方の叔母は母に毎日のように
辛く当たり続けた。
叔母はそれから私の習い事や学校に
ついては一切母にやらせず、自分で
やると言い出した。
そして、それはこの後の悲劇にまで
繋がって行く。
祖父の会社の財政は傾き始め、
祖父も心臓病にかかってしまった。
なんとなく平穏に保たれていた家の空気が
日を置くごとにひきつっていた。
家の中で聞こえるのは怒鳴り声ばかり。
そして、その矛先はもちろん私にも
向けられていた。
"なんでこんな簡単な問題も解けないの"
"うちにバカは必要ないのよ"
"本当に手のかかる子よね"
"貴方がいなければよかったのに"
毎日言われる小学生にはつらすぎる
言葉の数々が繊細な心に刺さった。