君がくれた青空
そんな私は屋上が唯一の落ち着く場所だった。

サボる時はいつもここ。
私がサボるために上がっていくといつも
そこには幼馴染みの翔が昼寝をしている。

2人で話しながら時間が経つのを
ただただ雲の動きと一緒に楽しんだ。


「お前、サボっていいのかよ。
 受験だかなんだかそーゆーのに響かね?」

「いいよ。本当は受験なんかしたくないし。」

「そっか。」

「ねぇ、翔、なんで、空が青いか知ってる?」

「空が青い理由?そんなんねーだろ。
 青いから青いんだよ。」

「海が青いのはさ、空が青いからじゃん?
 じゃあ空が青い理由は?」

「俺、わかったわ。
 1番広くて綺麗に見えるから。」

「理由になってないし笑」

「やっと笑った」

「え?」

「最近のお前、なんか変」

「そんなことないよ。」

嘘。本当は嘘。

ここにくるだけで落ち着く。
それ以外の時間は苦痛なの。
そーやって泣き叫びたかった。
けど、翔には笑顔の私だけを見て欲しかった。
だから無理をして笑ってみせた。
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