君がくれた青空
学校では、派手な先輩たちに目をつけられて
から行き場なんてなかった。
誰か助けてくれるだろう、そう思っていたのに
そういう時、人は必ず自分を守る。
だから誰も助けてなんてくれなかった。
塾では、偏差値が少し下がっただけで
担当の先生に叱られた。
"難関校を目指す自覚はあるのか"
別に私が目指したいわけじゃないのに。
逃げ場だった習い事もなくなり、
家と塾と学校での圧に疲れ切っていた。
そんなある雨の日、
ふと空を見上げて思った。
今日は屋上に行っても翔はいない。
なんか自暴自棄になった。
"あの屋上から飛び降りたら楽になるかも"
土砂降りの雨の中、午前の授業終了の
チャイムと同時に教室を出て屋上へ向かった。