禁忌は解禁される
「目ぇ…そらすなよ!」
「お願い…もう、やめて……!」
「だったら…もう二度と、見合いなんてすんなよ……」
「それは━━━━
ンンン………」
「……まだ、言い訳すんのかよ!?」
顎を掴まれ、口唇を奪われる。
「好きなんだよ……」
「………」
「好きで、好きで、好きすぎて………
俺を捨てるなよ……ずっと傍にいてよ……」
颯天は泣いていた。
颯天の涙が、一颯の頬に落ちる。
「━━━━━━だったら…どうすればいいの?」
「え?一颯…?」
「颯天がいる世界は、ママを殺した世界なんだよ?
私は絶対に許さない!!
そんな世界に、颯天がいるのも嫌なの!
颯天が一緒に表に出てくれるなら、私は喜んで颯天の傍にいるよ?」
「無理だよ…今更…それに、言ったじゃん!復讐するって!」
「でしょ?だから、普通の姉弟でいよ?」
「それも、無理…俺は一颯と愛し合いたい…!
大丈夫だよ?一颯はただ俺の傍にいてくれたら、それだけで十分だよ……」
また颯天の顔が近づき、口唇が重なる。
振りほどきたいのに、振りほどけない。
囚われ、放れられないのは、一颯の方なのかもしれない。
だってもっと早く…血の繋がりを颯天に伝え、気持ちを伝えていれば、今頃何かが変わっていたかもしれないから。
それこそ、颯天が籍を抜き“普通に”愛し合い“普通に”結婚して“普通に”表で暮らすことができたのだから。
そう……全てが“今更”なのだ。
今更、結果論を考えても、もう遅いのだ。
「お願い…もう、やめて……!」
「だったら…もう二度と、見合いなんてすんなよ……」
「それは━━━━
ンンン………」
「……まだ、言い訳すんのかよ!?」
顎を掴まれ、口唇を奪われる。
「好きなんだよ……」
「………」
「好きで、好きで、好きすぎて………
俺を捨てるなよ……ずっと傍にいてよ……」
颯天は泣いていた。
颯天の涙が、一颯の頬に落ちる。
「━━━━━━だったら…どうすればいいの?」
「え?一颯…?」
「颯天がいる世界は、ママを殺した世界なんだよ?
私は絶対に許さない!!
そんな世界に、颯天がいるのも嫌なの!
颯天が一緒に表に出てくれるなら、私は喜んで颯天の傍にいるよ?」
「無理だよ…今更…それに、言ったじゃん!復讐するって!」
「でしょ?だから、普通の姉弟でいよ?」
「それも、無理…俺は一颯と愛し合いたい…!
大丈夫だよ?一颯はただ俺の傍にいてくれたら、それだけで十分だよ……」
また颯天の顔が近づき、口唇が重なる。
振りほどきたいのに、振りほどけない。
囚われ、放れられないのは、一颯の方なのかもしれない。
だってもっと早く…血の繋がりを颯天に伝え、気持ちを伝えていれば、今頃何かが変わっていたかもしれないから。
それこそ、颯天が籍を抜き“普通に”愛し合い“普通に”結婚して“普通に”表で暮らすことができたのだから。
そう……全てが“今更”なのだ。
今更、結果論を考えても、もう遅いのだ。