オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
季節外れの人事異動
美苑side~
今月の決算報告書が完成した。
私は私物を段ボール箱に詰め込んでいく。
「染中さん…」
私の仕事を引き継ぐ二年後輩の笹原さんが挨拶に来る。
「ゴメンなさいね…もう少し時間をかけて、引き継ぎしたかったんだけど…」
「いいんです…本当にお世話になりました…染中さん」
「その挨拶はそのアフターの歓送迎会で」
今されたら、涙が出そう。
私は涙を堪え、デスクの上の私物を箱に詰めた。
引き出しの中も全て空っぽ。
私は段ボールの箱を抱え、最上階の幹部フロアへとエレベーターで向かった。
エレベーターホールに下りるとガードマンのボディチェックを受け、ホテルのエントランスように緋色の絨毯が敷き詰められた廊下を歩いて行く。
一番奥から手前の社長秘書室。
社長と栗原さんの二人は取引先に向かい、今は不在。その為、栗原さんから予め秘書室の鍵を受け取っていた。
キチンと整理整頓された栗原さんのデスクの隣のデスクに箱を置いて、吐息を付いた。
明日から、私は此処で秘書の仕事を始める。
私は私物を段ボール箱に詰め込んでいく。
「染中さん…」
私の仕事を引き継ぐ二年後輩の笹原さんが挨拶に来る。
「ゴメンなさいね…もう少し時間をかけて、引き継ぎしたかったんだけど…」
「いいんです…本当にお世話になりました…染中さん」
「その挨拶はそのアフターの歓送迎会で」
今されたら、涙が出そう。
私は涙を堪え、デスクの上の私物を箱に詰めた。
引き出しの中も全て空っぽ。
私は段ボールの箱を抱え、最上階の幹部フロアへとエレベーターで向かった。
エレベーターホールに下りるとガードマンのボディチェックを受け、ホテルのエントランスように緋色の絨毯が敷き詰められた廊下を歩いて行く。
一番奥から手前の社長秘書室。
社長と栗原さんの二人は取引先に向かい、今は不在。その為、栗原さんから予め秘書室の鍵を受け取っていた。
キチンと整理整頓された栗原さんのデスクの隣のデスクに箱を置いて、吐息を付いた。
明日から、私は此処で秘書の仕事を始める。