オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
「すいません…俺からも一つ質問していいですか?」
俺は染中社長の葬儀の後、突然シンガポールに飛ばされた。
美苑と同じで季節外れ人事異動だった。
その後に『染中薬品』の新薬の臨床データの改ざん疑惑が浮上して…『染中薬品』は倒産した。
我が社の子会社だと言うのに、『ソーマ』は無傷で、確かあの新薬は『ソーマ』と『染中薬品』との共同開発のはず。
「『染中薬品』の新薬の臨床データ改ざんの疑惑についての話ですが…」
「もう『染中薬品』は倒産した。今更、蒸し返してどうするんだ?祐早斗君」
祐輔叔父さんの顔が険しくなり、俺に向かって怒り始める。
「そう言っても…あの新薬は我が社との共同開発だったはずです…」
「君は『ソーマ』を潰したいのか?」
「いえ…そう言うワケでは…」
「…口が裂けても…耶刃や会長にはその話はするな…そして、あの秘書の栗原にもだ」
「…どうしてですか?やはり、何かあるんですね…」
「…社長の椅子に座り続けたければ…何も詮索しない方が賢明だぞ。私は君よりも息子の耶刃に『ソーマ』を継がせたいと考えている…」
「・・・」
俺は口を噤んだ。
俺は染中社長の葬儀の後、突然シンガポールに飛ばされた。
美苑と同じで季節外れ人事異動だった。
その後に『染中薬品』の新薬の臨床データの改ざん疑惑が浮上して…『染中薬品』は倒産した。
我が社の子会社だと言うのに、『ソーマ』は無傷で、確かあの新薬は『ソーマ』と『染中薬品』との共同開発のはず。
「『染中薬品』の新薬の臨床データ改ざんの疑惑についての話ですが…」
「もう『染中薬品』は倒産した。今更、蒸し返してどうするんだ?祐早斗君」
祐輔叔父さんの顔が険しくなり、俺に向かって怒り始める。
「そう言っても…あの新薬は我が社との共同開発だったはずです…」
「君は『ソーマ』を潰したいのか?」
「いえ…そう言うワケでは…」
「…口が裂けても…耶刃や会長にはその話はするな…そして、あの秘書の栗原にもだ」
「…どうしてですか?やはり、何かあるんですね…」
「…社長の椅子に座り続けたければ…何も詮索しない方が賢明だぞ。私は君よりも息子の耶刃に『ソーマ』を継がせたいと考えている…」
「・・・」
俺は口を噤んだ。