オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
耶刃常務と二人って気まずい。
「華さん」

「何ですか?常務」

「…祐早斗に本気なら早く別れて欲しい…」

「えっ?」

「水商売の女は相馬家にとっては遊びの対象でしかない…君が愛人志願なら、もう少し立場を弁えてくれ」

「私は…」

「…俺は君に忠告する為に此処に呼んだ。昨日のパーティーだってそうだ・・・あれでは君が祐早斗の妻のようにしか見えない」

「申し訳ありません…」

「・・・分かればいい…暫くは店に出入りしないように祐早斗には釘を刺す。近々、アイツは見合いをするから…」


「えっ?」

「…ショックか?俺は君に意地悪で言ってるんじゃない。君の心の傷口を少しでも最小限にしようと言ってやってんだ。これは優しさだ」

常務はそう言って、先に皆の所に行ってしまった。
最初から理解していた。

―――彼との恋には未来がないって。

私は母のように愛人にしかなれない。

彼の一番の女にはなれない。

私の胸には止め処なく切ないキモチが溢れ出した。

私かこれ以上胸が苦しくならないようにギュッと胸許を掴んだ。

私は真剣に彼を愛してる。

胸に溢れる切ない想いで、今にも泣き崩れそうだけど、グッと堪えた。






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