オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
「・・・知っていたさ。なぁー…相馬会長・・・」
「親父…じゃ全部…」
「しかし、お邪魔な存在が入り込み、この私の周囲を嗅ぎ始めた…それが栗原だ…」
「・・・」
「まぁアイツは金を積めば、何でもする男。この私にも色々とソーマの情報をくれた…まぁ、美苑は栗原と結婚でもさせて、祐早斗さんは愛人にすればいい・・・そして、私は美苑を泡沫の新しいママに据える」
「美苑はあんたの所要物じゃない!!何度言えば、分かるんだ!?」
「この俺がひと声上げれば、ソーマは潰れるぞ…人の命を救う製薬会社が人殺しをしているんだ…違うか?相馬会長」
「・・・」
親父は何も言わなかった。
全ての真相が明かされたワケだけど・・・
腑に落ちない。
「逆に全てあんたの仕業じゃないのか?染中社長が邪魔だったのはあんたも同じだ」
「よせっ!!祐早斗」
「しかし…」
親父は急に心臓を押えて、苦しみ出した。
「君が驚かせ過ぎて、心臓の持病が出たようだ…私はこれで失礼するよ…」
樋口外務事務次官は憐れむように親父を見据え、立ち上がる。
「おいっ!?大丈夫か??」