オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
「…というコトで…会長も俺には頭が上がらないんです。まぁ―・・・会長は染中さんが華だとは知りません…彼女を秘書に抜擢したのは俺のそばに置き、彼女を護る為…まさか…最速で知り合い、恋に落ちるとは思いませんでした…」

「・・・栗原お前は何がしたい?樋口外務事務次官にこっちの情報を流して…」

「…最終的には彼を失脚させる算段です…でも、それには時間を要する…此処で、彼の信用を失くすわけにはいかない・・・」
だから…そんな二重スパイのようなことをして危ない橋を渡ってるのか…


「彼の言う通りお前は美苑を俺から奪うのか?まぁ、耶刃から小畑さんを奪った前例もあるからな」

「…耶刃常務の時とは違う。命が掛かってる…」

ポーカーフェイスで話し続けた栗原の顔に恐れが混じった。

「それは俺も同じだ…俺はお前の話で全てを知ってしまった。同じ穴の貉だ」

「…時間稼ぎというコトで…俺と染中さんは結婚します」

「それは…もう少し待ってくれ!!」

「もしかして…まだ・・・」

「最後まではいってない・・・」

「なら、先に奪っておかないと…」

「お前に奪われる前に…奪ってやる!!」

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