オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
二人でダイニングテーブルに向かい合わせで腰を下ろし、私の手料理を食した。

「いい具合に焼けてるな…この目玉焼き…半熟だ」

祐早斗さんは目玉焼きの黄身を崩し、とろりと出て来る黄身を見て、嬉しそうに微笑む。

「目玉焼きよりも先に私のハンバーグを食べてくださいね」

「食べるさ…俺は楽しみを最後に取っておくタイプなんだ…」

「私もそうです…」

「そっか…気が合うな…」

祐早斗さんはワインを煽った。

「こうしてると本当に新婚だ…」

「そうですね…」

私は味噌汁を啜り、ホウレンソウのお浸しを口に運んだ。

「慰安旅行に行ったら、お前を富良野のラベンダー畑に連れて行ってやる…」

「富良野のラベンダー畑は有名ですもんね」

「あぁ~母さんもダイスキで、良く連れて行ってくれた…ラベンダーを見つめながら、お弁当を食べた」

祐早斗さんは懐かしそうに語る。
亡き母親を想い、またブラックパールの瞳は潤んだ。

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