【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
雨の日のお迎え
その日は雨が降っていた。夕方になる前頃から、降りだしたのだ。
「あら、いけないわね。北斗くん、傘、持っていかなかったんじゃないかしら」
お母さんが時計を見上げて心配そうに言った。
北斗は今日、陸上大会に出掛けていたところだった。
美波は合唱部があって、さっき帰ってきたところだ。
昼間は晴れていたので、二人とも傘を持っていかなくて、美波は降る前に帰ってくることができたけれど、北斗はこのままでは雨の中を帰ってくることになってしまうだろう。
「お迎えに行こうかしら。美波、北斗くんにメッセか電話、してみてくれる?」
「あ、うん! わかった」
お母さんがそう言ってくれた。確かにお母さんが車を出してくれたら、北斗は濡れずに帰ってこられるだろう。
よって、美波はスマホから北斗にメッセを送った。
『雨、降ってきちゃったね。お母さんが車でお迎えに行こうかって』
まだ大会が終わっていないかと思ったが、返事はすぐに来た。
『いいのか? なんか悪いけど、助かるかな』
『いいよ! じゃあ、何時に行けばいい?』
北斗が受け入れる返事をしてくれたので、美波はほっとした。
時間も決まった。場所はそう遠くないスタジアムだ。車でなら20分くらいで着くだろう。
「早めに行っておこうかしらね。美波も行く?」
お母さんは出掛ける支度をするのだろう、リビングのドアから出て行こうとしながら、美波に聞いてきた。
美波は当たり前のように頷く。
「うん、行こうかな」
それでお母さんの車に乗って、スタジアムへ向かった。
スタジアムへ向かう間、雨はどんどん強くなっていった。
「もう夏だから、夕立かもしれないわね」
車を運転しながらお母さんはそう言って、美波は「そうかもね」と言った。
ほっとしていた。
この中を傘、なしで帰ってくるのは大変だっただろう、と思って。
北斗は陸上選手である以外に、モデルだ。
風邪でも引いては大変だ。
「あら、いけないわね。北斗くん、傘、持っていかなかったんじゃないかしら」
お母さんが時計を見上げて心配そうに言った。
北斗は今日、陸上大会に出掛けていたところだった。
美波は合唱部があって、さっき帰ってきたところだ。
昼間は晴れていたので、二人とも傘を持っていかなくて、美波は降る前に帰ってくることができたけれど、北斗はこのままでは雨の中を帰ってくることになってしまうだろう。
「お迎えに行こうかしら。美波、北斗くんにメッセか電話、してみてくれる?」
「あ、うん! わかった」
お母さんがそう言ってくれた。確かにお母さんが車を出してくれたら、北斗は濡れずに帰ってこられるだろう。
よって、美波はスマホから北斗にメッセを送った。
『雨、降ってきちゃったね。お母さんが車でお迎えに行こうかって』
まだ大会が終わっていないかと思ったが、返事はすぐに来た。
『いいのか? なんか悪いけど、助かるかな』
『いいよ! じゃあ、何時に行けばいい?』
北斗が受け入れる返事をしてくれたので、美波はほっとした。
時間も決まった。場所はそう遠くないスタジアムだ。車でなら20分くらいで着くだろう。
「早めに行っておこうかしらね。美波も行く?」
お母さんは出掛ける支度をするのだろう、リビングのドアから出て行こうとしながら、美波に聞いてきた。
美波は当たり前のように頷く。
「うん、行こうかな」
それでお母さんの車に乗って、スタジアムへ向かった。
スタジアムへ向かう間、雨はどんどん強くなっていった。
「もう夏だから、夕立かもしれないわね」
車を運転しながらお母さんはそう言って、美波は「そうかもね」と言った。
ほっとしていた。
この中を傘、なしで帰ってくるのは大変だっただろう、と思って。
北斗は陸上選手である以外に、モデルだ。
風邪でも引いては大変だ。