【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
「じゃ、俺も支度してもらって、先に撮影、行ってるから。今日は戸成さんの言うように動いて」
「う、うん!」
今回のメインで、本当のモデルである北斗のほうが撮る写真も多いだろうし、演技や服などもたくさん必要になるだろう。ほとんどは別行動のようだ。
そして北斗はそのまま出て行ってしまって、控え室で美波は支度をはじめた。
着るのは制服だった。
中央中学校の制服も、私立だからとてもかわいい。
でもこの制服はもっとかわいい、というか、凝っていた。
スカートは緑と黄色の二色が使われたチェック模様だし、ジャケットも細かい刺繍や飾りが入っている。
後ろ姿を撮るので写真では見えないと言われたけれど、リボンも大き目で、タイのようになっていて、大人っぽい印象だった。
そんな制服をどきどきしつつ着て、ヘアメイクさんに軽く整えられて、そうしたらヘアセット。
大きな鏡の前に座らされて、髪をいじられる。
美波は「お願いします」と言って、ヘアメイクのお姉さんもにこにこして優しそうなひとで、同じように「はい、よろしく」と言ってくれた。
髪のセットなんて、美波は七五三くらいしか経験がなかった。そのときは日本髪という結い方をされたので、今回とはずいぶん違うことだろう。
今回、メイクは無しだった。
本当のモデルの、女子生徒役の子なら、しっかりメイクをするらしいのだけど、今回の美波は後ろ姿だけの撮影。メイクをしても、見えないのだ。
それは安心するような、少し残念なような。
お姉さんはスプレーで美波の髪を湿らせて、ブラシで整えていく。
「後ろ姿が印象的になるように、ハーフアップにしますね。痛かったら言ってね」
「は、はい」
コームの逆側で、サッ、サッと上側の髪をすくいあげて、細いゴムで留められる。
結び目にはなにかつけられたらしい。そんな感触がした。
次の工程には、余計にどきどきしてしまった。
「横髪と後ろ髪をちょっとだけ巻きまーす」
お姉さんはアイロンを手にして、美波のうしろの髪を持ち上げて、くるっと巻き付けたのだから。
ヘアアイロン。
雑誌で見たことはあっても、持っていないし、もちろん使って髪を巻いたこともない。
こんな大人っぽくてかわいい髪形。本当に似合うかな。
心配やら、楽しみやら。
「う、うん!」
今回のメインで、本当のモデルである北斗のほうが撮る写真も多いだろうし、演技や服などもたくさん必要になるだろう。ほとんどは別行動のようだ。
そして北斗はそのまま出て行ってしまって、控え室で美波は支度をはじめた。
着るのは制服だった。
中央中学校の制服も、私立だからとてもかわいい。
でもこの制服はもっとかわいい、というか、凝っていた。
スカートは緑と黄色の二色が使われたチェック模様だし、ジャケットも細かい刺繍や飾りが入っている。
後ろ姿を撮るので写真では見えないと言われたけれど、リボンも大き目で、タイのようになっていて、大人っぽい印象だった。
そんな制服をどきどきしつつ着て、ヘアメイクさんに軽く整えられて、そうしたらヘアセット。
大きな鏡の前に座らされて、髪をいじられる。
美波は「お願いします」と言って、ヘアメイクのお姉さんもにこにこして優しそうなひとで、同じように「はい、よろしく」と言ってくれた。
髪のセットなんて、美波は七五三くらいしか経験がなかった。そのときは日本髪という結い方をされたので、今回とはずいぶん違うことだろう。
今回、メイクは無しだった。
本当のモデルの、女子生徒役の子なら、しっかりメイクをするらしいのだけど、今回の美波は後ろ姿だけの撮影。メイクをしても、見えないのだ。
それは安心するような、少し残念なような。
お姉さんはスプレーで美波の髪を湿らせて、ブラシで整えていく。
「後ろ姿が印象的になるように、ハーフアップにしますね。痛かったら言ってね」
「は、はい」
コームの逆側で、サッ、サッと上側の髪をすくいあげて、細いゴムで留められる。
結び目にはなにかつけられたらしい。そんな感触がした。
次の工程には、余計にどきどきしてしまった。
「横髪と後ろ髪をちょっとだけ巻きまーす」
お姉さんはアイロンを手にして、美波のうしろの髪を持ち上げて、くるっと巻き付けたのだから。
ヘアアイロン。
雑誌で見たことはあっても、持っていないし、もちろん使って髪を巻いたこともない。
こんな大人っぽくてかわいい髪形。本当に似合うかな。
心配やら、楽しみやら。