【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
北斗との撮影
パシャ、パシャッとシャッターの音が響くのは前回と同じであった。
違うのは、美波の立場である。
ただの見学に来ている女の子、ではなく、今からここで撮られてしまうのだから。
ドキドキしつつ、美波は出番を待っていた。綺麗にセットしてしまった髪や、きっちり着せてもらった制服が乱れないように気をつけながら。
今日の撮影はスタジオ内だった。
教室のようなセットがされている。
映画を見るようなスクリーンもあって、上からそれが降りてきて、まるで違う場所で撮っているようにセッティングされることもあった。
本当の教室で撮ることもあるらしいけれど、今回はこのスタジオ内だけで済むらしい。
北斗のほうは、外のセットで撮るシーンもあるそうだけど、美波はとにかく、ここだけだ。
「では、方野さん。準備してくれますか?」
マネージャーの戸成さんが美波に声をかけた。
「は、はいっ!」
美波は返事をしたけれど、それはひっくり返ってしまった。でも恥ずかしいと思う余裕もない。
おそるおそる、スタジオの撮影場所へ踏み入った。
そして驚いた。ライトがずいぶん暑い。
スタジオ内は空調が涼しかったけれど、ここはかなり暑いのだ。
でも奥のほうに立っている北斗は、しれっとしている。
汗もかいていない。さっきからずっと撮られているのに、だ。
どういうわけなのかわからなかったけれど、ただ、別のことはわかった。
今の北斗は、プロのモデルとしての今角 北斗なのだということ。
「じゃ、さっき教えたポーズで立ってみて」
「はい!」
戸成さんに促されて、美波はポーズをつけた。
後ろ姿を撮られるので、スタジオの外、つまりカメラに背中を向けて、壁に向かっているような場所。
わずかに足を開いて自然な立ち姿をして、手を胸の前で軽く握る。
これだけだ。
戸成さんが近付いてきて、「肩の力を抜いて……、そう、足も膝に力を入れないように」と直してくれる。美波は言われるとおりにポーズを直していった。
「はい、じゃ、いきまーす!」
声がかかり、パシャ、パシャッという音がうしろから聞こえた。
違うのは、美波の立場である。
ただの見学に来ている女の子、ではなく、今からここで撮られてしまうのだから。
ドキドキしつつ、美波は出番を待っていた。綺麗にセットしてしまった髪や、きっちり着せてもらった制服が乱れないように気をつけながら。
今日の撮影はスタジオ内だった。
教室のようなセットがされている。
映画を見るようなスクリーンもあって、上からそれが降りてきて、まるで違う場所で撮っているようにセッティングされることもあった。
本当の教室で撮ることもあるらしいけれど、今回はこのスタジオ内だけで済むらしい。
北斗のほうは、外のセットで撮るシーンもあるそうだけど、美波はとにかく、ここだけだ。
「では、方野さん。準備してくれますか?」
マネージャーの戸成さんが美波に声をかけた。
「は、はいっ!」
美波は返事をしたけれど、それはひっくり返ってしまった。でも恥ずかしいと思う余裕もない。
おそるおそる、スタジオの撮影場所へ踏み入った。
そして驚いた。ライトがずいぶん暑い。
スタジオ内は空調が涼しかったけれど、ここはかなり暑いのだ。
でも奥のほうに立っている北斗は、しれっとしている。
汗もかいていない。さっきからずっと撮られているのに、だ。
どういうわけなのかわからなかったけれど、ただ、別のことはわかった。
今の北斗は、プロのモデルとしての今角 北斗なのだということ。
「じゃ、さっき教えたポーズで立ってみて」
「はい!」
戸成さんに促されて、美波はポーズをつけた。
後ろ姿を撮られるので、スタジオの外、つまりカメラに背中を向けて、壁に向かっているような場所。
わずかに足を開いて自然な立ち姿をして、手を胸の前で軽く握る。
これだけだ。
戸成さんが近付いてきて、「肩の力を抜いて……、そう、足も膝に力を入れないように」と直してくれる。美波は言われるとおりにポーズを直していった。
「はい、じゃ、いきまーす!」
声がかかり、パシャ、パシャッという音がうしろから聞こえた。