【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
美波は思ったけれど、雑誌は次のページにめくられてしまって、そこで、きゃぁっと声が上がった。
そこに載っていたのはもう一枚の写真。
北斗が美波の頬を包んで、見つめ合っている写真。
こちらもやはり心臓が喉から出そうになった美波であった。
「すっごーい!」
「近っ!」
「こんなふうに見つめられたら死んじゃいそう~!」
友達たちは声を上げて目を輝かせている。
美波はほっとした。
自分とはわからなかったようだ。
それはそうだろう。
後ろ姿だ。
普段と髪型も服も全然違う。
わかるはずがない。
なんだか隠し事をして、だましているようで少し心は痛むけど……。
でもそこで、その安心はちょっと揺らいでしまった。
「……すごいね」
ぽつんと言われたひとこと。
明らかにテンションがその場に合わないものだった。
今度は『固い』どころではない、明らかにおかしかった。
美波はおそるおそる、見た。
それを発言した、あずみのことを。
普段なら率先して、きゃぁきゃぁ騒ぐのに。
今は。
表情はそんなに変わっていなかった。
でも美波にはわかる。
これは、普段とはまったく違うのだと。
それは友達たちも感じたらしい。
「あずみ? どうかした?」と聞いた子がいて、一瞬であずみの顔は元通りになった。
「ううん! なんでもない。すっごい雰囲気あったからびっくりして」
そう言って、みんな「そうだよねー!」と答えていたけれど。
美波に心臓は、嫌な具合にどくどくと高鳴っていた。
これは、まさか、わかって、しまったのでは……?
勘がそう告げていた。
だてに何年も友達でいていない。
そしてバレてしまったら、やっかいなことになる。
それもわかった。
でもこの場で聞けるものか。
ちょうどよく、だろう。
チャイムが鳴った。ホームルームがはじまる時間だ。
みんな、「じゃ、あとでねー」なんて言い合い、自分の席に散らばっていった。
美波も自分の席に着いた。必要なペンケースなんかを出した。
それでも胸の嫌な具合の騒ぎは収まらなかった。
バレてしまったら、どうしたらいいのだろう。
謝って済むだろうか。
「言わなくてごめんね」で許してくれるだろうか……。
美波の頭はそればかりになってしまって、気付いたときには午前中の授業は全部終わっていた。
そこに載っていたのはもう一枚の写真。
北斗が美波の頬を包んで、見つめ合っている写真。
こちらもやはり心臓が喉から出そうになった美波であった。
「すっごーい!」
「近っ!」
「こんなふうに見つめられたら死んじゃいそう~!」
友達たちは声を上げて目を輝かせている。
美波はほっとした。
自分とはわからなかったようだ。
それはそうだろう。
後ろ姿だ。
普段と髪型も服も全然違う。
わかるはずがない。
なんだか隠し事をして、だましているようで少し心は痛むけど……。
でもそこで、その安心はちょっと揺らいでしまった。
「……すごいね」
ぽつんと言われたひとこと。
明らかにテンションがその場に合わないものだった。
今度は『固い』どころではない、明らかにおかしかった。
美波はおそるおそる、見た。
それを発言した、あずみのことを。
普段なら率先して、きゃぁきゃぁ騒ぐのに。
今は。
表情はそんなに変わっていなかった。
でも美波にはわかる。
これは、普段とはまったく違うのだと。
それは友達たちも感じたらしい。
「あずみ? どうかした?」と聞いた子がいて、一瞬であずみの顔は元通りになった。
「ううん! なんでもない。すっごい雰囲気あったからびっくりして」
そう言って、みんな「そうだよねー!」と答えていたけれど。
美波に心臓は、嫌な具合にどくどくと高鳴っていた。
これは、まさか、わかって、しまったのでは……?
勘がそう告げていた。
だてに何年も友達でいていない。
そしてバレてしまったら、やっかいなことになる。
それもわかった。
でもこの場で聞けるものか。
ちょうどよく、だろう。
チャイムが鳴った。ホームルームがはじまる時間だ。
みんな、「じゃ、あとでねー」なんて言い合い、自分の席に散らばっていった。
美波も自分の席に着いた。必要なペンケースなんかを出した。
それでも胸の嫌な具合の騒ぎは収まらなかった。
バレてしまったら、どうしたらいいのだろう。
謝って済むだろうか。
「言わなくてごめんね」で許してくれるだろうか……。
美波の頭はそればかりになってしまって、気付いたときには午前中の授業は全部終わっていた。