【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
バレてしまったのか、そうだったらどうしたらいいのか。
もんもんとした一日だったし、昼休みはちょっと怖かった。
まさかここで「ここに載ってるの、美波でしょ」と言われてしまったら、一緒にいる友達たちにもバレてしまう。
びくびくしながら教室の机で、友達同士で固まってご飯を食べた。
でも話題は普通だった。
夏休みにどこへ行こうとか、そんな話。
美波はいまいちノリきれなかった、けれど。
そして午後の授業も終わって、今日は部活があるので美波は部活へ行こうとした。
荷物をまとめて、席から立ち上がったけれど、そこに声がかかった。
美波はびくっとしてしまう。
その声はあずみだったのだから。
「美波、今日、ちょっといい?」
その言葉と声、それからあずみの表情で美波は理解した。
バレたのだ。あれから雑誌をもっとよく見て、この写真の子は美波なのだと確信されてしまったのかもしれない。
「あ、えっと……、これから部活で……」
なんとか言ったし、それは本当のことだったけれど、あずみにはばっさり切り捨てられてしまった。
「部活より大事な話なんだけど。……あ、実花。美波、今日ちょっと大事な用があってさ、部活、休むって伝えてくれないかな?」
ちょうど通りかかったのは、美波と同じ、合唱部の実花(みか)。
なにも不思議に思わなかったようで、「おっけー! じゃ、美波、また明日の部活でね!」なんて、ひらっと手を振って、言ってしまった。
友達のその後ろ姿がなんだかうらめしく思ってしまって、美波は自分にあきれた。
実花はなにも悪くないのに。悪いのは……。
勝手に部活休み、なんて決めて、他の子に言ってしまったあずみ?
……いや、違う。
部活があるから、なんて、逃げようとした自分だ。
美波はぼんやり思った。
それから別のことも思い浮かぶ。
それ以上に良くなかったこと。
それは、黙っていたことだ。
北斗と撮影したのは自分なのだと。彼女役として写ったのは自分なのだと。
結果的に、だますようなものだったではないか。
みんなに……特に、親友で北斗の大ファンだと知っているあずみに、だ。
「じゃ、行こうか。美波」
あずみに促されてしまった。
美波は力なく、「……うん」と答えるしかなかったのだ。
もんもんとした一日だったし、昼休みはちょっと怖かった。
まさかここで「ここに載ってるの、美波でしょ」と言われてしまったら、一緒にいる友達たちにもバレてしまう。
びくびくしながら教室の机で、友達同士で固まってご飯を食べた。
でも話題は普通だった。
夏休みにどこへ行こうとか、そんな話。
美波はいまいちノリきれなかった、けれど。
そして午後の授業も終わって、今日は部活があるので美波は部活へ行こうとした。
荷物をまとめて、席から立ち上がったけれど、そこに声がかかった。
美波はびくっとしてしまう。
その声はあずみだったのだから。
「美波、今日、ちょっといい?」
その言葉と声、それからあずみの表情で美波は理解した。
バレたのだ。あれから雑誌をもっとよく見て、この写真の子は美波なのだと確信されてしまったのかもしれない。
「あ、えっと……、これから部活で……」
なんとか言ったし、それは本当のことだったけれど、あずみにはばっさり切り捨てられてしまった。
「部活より大事な話なんだけど。……あ、実花。美波、今日ちょっと大事な用があってさ、部活、休むって伝えてくれないかな?」
ちょうど通りかかったのは、美波と同じ、合唱部の実花(みか)。
なにも不思議に思わなかったようで、「おっけー! じゃ、美波、また明日の部活でね!」なんて、ひらっと手を振って、言ってしまった。
友達のその後ろ姿がなんだかうらめしく思ってしまって、美波は自分にあきれた。
実花はなにも悪くないのに。悪いのは……。
勝手に部活休み、なんて決めて、他の子に言ってしまったあずみ?
……いや、違う。
部活があるから、なんて、逃げようとした自分だ。
美波はぼんやり思った。
それから別のことも思い浮かぶ。
それ以上に良くなかったこと。
それは、黙っていたことだ。
北斗と撮影したのは自分なのだと。彼女役として写ったのは自分なのだと。
結果的に、だますようなものだったではないか。
みんなに……特に、親友で北斗の大ファンだと知っているあずみに、だ。
「じゃ、行こうか。美波」
あずみに促されてしまった。
美波は力なく、「……うん」と答えるしかなかったのだ。