【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
あつあつココアは北斗の優しさ
「……ありがとう……」
入れてもらった北斗の部屋。
ソファに腰掛けて、目の前のマグカップを見て、美波はやっとお礼を言った。
少し落ち着けた、と思う。
「ココアで良かったか」と、北斗はローテーブルにマグカップを置いてくれた。ほかほかと湯気が立っている。
もう暑くて、帰るなり冷房を入れるくらいなのに、ココアはホットだった。
それに不思議を覚えた美波だったけれど、今はそれどころではない。
ただ、「ありがとう」を言うしかなかった。
家は鍵がかかっていて、普段は早めに帰っていることが多いお母さんもまだ帰っていなかったようだった。今ばかりはそれがありがたかった。
そして北斗にうながされるまま、階段を上がって、北斗の部屋に招かれて、北斗が飲み物を淹れてくれたというわけだ。
「ちょっと暑いかもしれないけど。ホットドリンクを飲むと落ち着くらしいから」
北斗も横に座ってきて、自分のぶんのマグカップを取り上げて、そう言った。
「そう……なんだね……」
美波は返事をした。
すでに、少しだけ落ち着いてきたような気がする、と思いながら。
美波はマグカップを持ち上げて、ふぅふぅと息を吹きかけた。
ココアはあつあつだったけれど、猫舌ではないので、少しずつ飲むことができた。
あたたかなココアはお腹に落ちてきて、美波の体をあたためてくれた。
じわりとあたたかさが体に広がるような感じがして、美波は北斗の言ったことを実感する。
普段なら冷たいお茶やジュースが多いけれど、それとは違う。
これほど体がほかっとあたたかくなるのは、これがホットドリンクだからなのだ。
少しずつ飲んで、ほう、と息をついた美波を見て。
北斗は切り出した。マグカップをテーブルに戻す。
「なにがあったんだ?」
入れてもらった北斗の部屋。
ソファに腰掛けて、目の前のマグカップを見て、美波はやっとお礼を言った。
少し落ち着けた、と思う。
「ココアで良かったか」と、北斗はローテーブルにマグカップを置いてくれた。ほかほかと湯気が立っている。
もう暑くて、帰るなり冷房を入れるくらいなのに、ココアはホットだった。
それに不思議を覚えた美波だったけれど、今はそれどころではない。
ただ、「ありがとう」を言うしかなかった。
家は鍵がかかっていて、普段は早めに帰っていることが多いお母さんもまだ帰っていなかったようだった。今ばかりはそれがありがたかった。
そして北斗にうながされるまま、階段を上がって、北斗の部屋に招かれて、北斗が飲み物を淹れてくれたというわけだ。
「ちょっと暑いかもしれないけど。ホットドリンクを飲むと落ち着くらしいから」
北斗も横に座ってきて、自分のぶんのマグカップを取り上げて、そう言った。
「そう……なんだね……」
美波は返事をした。
すでに、少しだけ落ち着いてきたような気がする、と思いながら。
美波はマグカップを持ち上げて、ふぅふぅと息を吹きかけた。
ココアはあつあつだったけれど、猫舌ではないので、少しずつ飲むことができた。
あたたかなココアはお腹に落ちてきて、美波の体をあたためてくれた。
じわりとあたたかさが体に広がるような感じがして、美波は北斗の言ったことを実感する。
普段なら冷たいお茶やジュースが多いけれど、それとは違う。
これほど体がほかっとあたたかくなるのは、これがホットドリンクだからなのだ。
少しずつ飲んで、ほう、と息をついた美波を見て。
北斗は切り出した。マグカップをテーブルに戻す。
「なにがあったんだ?」