【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
「そうね……、じゃあ、なにかあったら呼んでちょうだいね」
保健の先生は椅子から立ち上がって、北斗と交代した。
ベッドサイドの椅子に、北斗が代わりに座る。
先生は出て行った。多分、先生も多少なりとも、なにが起こったのかは知っているのだろうけれど、とりあえず、今は安心できた。
「朝位さんが俺を呼びに来てくれたんだ。美波が倒れたって」
朝位さん、つまりあずみのこと。
北斗に知らせに行ってくれたのだ。
「それに、朝位さんがとっさに腕を掴んでくれたから、倒れたとき頭を打たずに済んだんだって。あとでもう一回、お礼を言わないとな」
「そう、……だったんだ。うん、そうだね」
美波はまだぼうっとしつつも、そう言った。あずみには助けてもらってばかりだ。
そのあと、少し沈黙になった。
美波もじわじわ思い出しつつあった。
倒れてしまうほどショックだったこと。
あの写真。
書いてあったつぶやき。
あんな写真、あっただろうか。
どこで撮られてしまったのだろうか。
一瞬、見ただけではわからなくて。
美波は自分からはなにも言えなかった。
そのとき、ふいに北斗が口を開いた。
「……悪い、俺の、せいで……」
謝られたことに、美波は驚いてしまう。それに理由もわからない。
「え、……どうして……」
そのまま聞くと、北斗は座った膝の上で、ぎゅっと手を握った。
思い切った、という様子で言う。
「あの写真……、少し前、美波の家の前でのことだ……」
言われて、美波はやっと理解した。
少し前。
美波があずみと雑誌の件でトラブルになって、傷ついて帰ってきた日。
確かにあんなふうに、北斗が抱きしめてくれた。
そのとき撮られてしまった、というのだろうか?
「俺がうかつだった……、外であんなことするのは危険だって、今までならわかってたのに」
北斗はうつむいて、後悔したという表情で続ける。
美波はそれを聞くしかなった。
「トリッターであんな写真を載せたのが、誰かはまだ特定できないけど、なんとなく想像はできる」
保健の先生は椅子から立ち上がって、北斗と交代した。
ベッドサイドの椅子に、北斗が代わりに座る。
先生は出て行った。多分、先生も多少なりとも、なにが起こったのかは知っているのだろうけれど、とりあえず、今は安心できた。
「朝位さんが俺を呼びに来てくれたんだ。美波が倒れたって」
朝位さん、つまりあずみのこと。
北斗に知らせに行ってくれたのだ。
「それに、朝位さんがとっさに腕を掴んでくれたから、倒れたとき頭を打たずに済んだんだって。あとでもう一回、お礼を言わないとな」
「そう、……だったんだ。うん、そうだね」
美波はまだぼうっとしつつも、そう言った。あずみには助けてもらってばかりだ。
そのあと、少し沈黙になった。
美波もじわじわ思い出しつつあった。
倒れてしまうほどショックだったこと。
あの写真。
書いてあったつぶやき。
あんな写真、あっただろうか。
どこで撮られてしまったのだろうか。
一瞬、見ただけではわからなくて。
美波は自分からはなにも言えなかった。
そのとき、ふいに北斗が口を開いた。
「……悪い、俺の、せいで……」
謝られたことに、美波は驚いてしまう。それに理由もわからない。
「え、……どうして……」
そのまま聞くと、北斗は座った膝の上で、ぎゅっと手を握った。
思い切った、という様子で言う。
「あの写真……、少し前、美波の家の前でのことだ……」
言われて、美波はやっと理解した。
少し前。
美波があずみと雑誌の件でトラブルになって、傷ついて帰ってきた日。
確かにあんなふうに、北斗が抱きしめてくれた。
そのとき撮られてしまった、というのだろうか?
「俺がうかつだった……、外であんなことするのは危険だって、今までならわかってたのに」
北斗はうつむいて、後悔したという表情で続ける。
美波はそれを聞くしかなった。
「トリッターであんな写真を載せたのが、誰かはまだ特定できないけど、なんとなく想像はできる」