元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
「好きだと言うと、喜ぶ。私も嬉しい」
「わっかんねぇなぁ」
「クゥクゥは誰かを好きになったことがないのか?」
「ねぇ。だってそういうの必要ねぇもん。俺ら鳥の獣人はさ、他人の巣に卵突っ込んで育てさせる奴とかいるわけ。そんで自分はおさらば。つがいにも卵にも別に興味ねぇの。だっていちいち気にしてたら疲れるじゃん」
言いながら、キッカは自分の手を見下ろす。
「それに、卵を五個産んだとするだろ? 一羽産まれたら残りの卵は蹴っ飛ばしちまうから、生き残るのは一羽。けど、そいつが無事にでっかくなるかどうかはわからねぇ。そんな状態で嫁さんと子供に愛情っつーのを持つなんて無駄じゃねぇか」
「わっかんねぇなぁ」
「クゥクゥは誰かを好きになったことがないのか?」
「ねぇ。だってそういうの必要ねぇもん。俺ら鳥の獣人はさ、他人の巣に卵突っ込んで育てさせる奴とかいるわけ。そんで自分はおさらば。つがいにも卵にも別に興味ねぇの。だっていちいち気にしてたら疲れるじゃん」
言いながら、キッカは自分の手を見下ろす。
「それに、卵を五個産んだとするだろ? 一羽産まれたら残りの卵は蹴っ飛ばしちまうから、生き残るのは一羽。けど、そいつが無事にでっかくなるかどうかはわからねぇ。そんな状態で嫁さんと子供に愛情っつーのを持つなんて無駄じゃねぇか」