キミのためならいくらでも!!【完】
『光希、髪乾かせっていつも言ってるでしょ、』

「だーって、めんどくさいんだもんー、」

『いいから。風邪ひくし、そのままじゃ七瀬も濡れるから。』


樹は私に抱きついている光希を引き剥がして

手を引いて洗面所に連れていった。


「………家でもあんな感じなんだね、あの2人。」

「なんだかんだ樹もほっとけないんだろうねー、光希のこと。」


やっぱり兄妹って羨ましい。

洗面所から聞こえてくる2人の声と、ドライヤーの音を聞きながら

私はそんなことを思っていた。
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