指先が触れるには遠すぎて
交換したLINEのトーク画面に増えていく会話。連絡を取り合えば何が面白くてオススメだとか、今何してるの?なんて他愛ない話をして盛り上がる。
それから、気づけば食事をする約束をして毛利さんおすすめの美味しいお店に連れて行ってもらったり、水族館に行ったり、自然とデートの回数を重ねた。
私の周りには趣味を理解してくれる人が中々いなくて、今までアニメや漫画好きを隠して過ごしてきた。そんな時、目の前に現れた理解者。
気があって、背が高くかっこよくて、周りの人も認めるくらい人がいい。
そんな彼を好きにならずにはいられなかった。
出会って半年、LINEのトーク画面をスクロールする指が疲れるほど連絡を取り合い、ドライブとデートをした回数は両手じゃ足りなくなった。