私の片想い
そして本当に宏貴くんが一緒に行ってくれることになった。
宏貴くんはものすごく優しいから。
「ちゃんと道覚えてろよ?帰りは一緒に帰れないから。」
「分かった!」
先に言うと帰り道は迷子になった。
宏貴くんが先に走ってくれて、その後を追う。
「自転車で40分のとこで迷うか?普通。わかりやすい道ばっかなのに。」
「うん。迷う。なんなら駐車場でも大きいとこだと迷う。」
「うわやば。逆にすごいな。」
話しながら2人で自転車を漕ぐ。宏貴くんの背中を見ながら、私は終始にやけていたと思う。
そしてそのせいか、転んだ。
「大丈夫か?」
自転車を起こしてくれて、飛んで行ったカバンを拾ってくれる。
「大丈夫大丈夫!ありがとう。」
「しっかりしろよ。」
「はい!」