私の片想い



そして本当に宏貴くんが一緒に行ってくれることになった。

宏貴くんはものすごく優しいから。


「ちゃんと道覚えてろよ?帰りは一緒に帰れないから。」


「分かった!」


先に言うと帰り道は迷子になった。

宏貴くんが先に走ってくれて、その後を追う。


「自転車で40分のとこで迷うか?普通。わかりやすい道ばっかなのに。」


「うん。迷う。なんなら駐車場でも大きいとこだと迷う。」


「うわやば。逆にすごいな。」


話しながら2人で自転車を漕ぐ。宏貴くんの背中を見ながら、私は終始にやけていたと思う。

そしてそのせいか、転んだ。


「大丈夫か?」


自転車を起こしてくれて、飛んで行ったカバンを拾ってくれる。


「大丈夫大丈夫!ありがとう。」


「しっかりしろよ。」


「はい!」



< 7 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop