君じゃなきゃ。


健人ならすぐに返事をくれそうなのに……。


やっぱり健人の機嫌を損ねているんだろうな……。


携帯の画面を見たときよりも大きめのため息をついているとメグミがあたしのことを気遣ってくれた。



「さくら疲れてる?」

カフェのメニューをあたしの見えやすい向きにしてくれる。

「ううん、大丈夫!あたしパスタセットにする~!」

「あたしも!ここのパスタおいしいもんね~!違う味頼んで半分こしようよ!」

「いいね~!」


女の子特有の半分交換の話も済み、注文を終えた後、メグミは小首を傾げながらあたしに聞いてきた。

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