君じゃなきゃ。
「もしかしてさっきのメール……銀太さんから?」
メグミは携帯を閉じた後、明らかに元気を失くしてた。
「そ。今度の日曜、デートの約束してたのにダメになったの。仕入先を訪問するらしくて昼から仕事なんだってさ……」
メグミはため息をついて水を口へ運ぶ。
「せめて杉浦くんみたいに愛情を表現してくれればちょっとは気持ちも落ち着くのよ。でもそれさえもないから……最近辛い……」
「……メグミ……」
メグミがやたらと健人を褒めるのは彼氏とうまくいってないからなんだ……。
でも、仕事なら仕方ないんじゃないかな……。