君じゃなきゃ。
そうこうしているうちに、人がちらほら改札を通り始め、あたし達のいる場所が少し邪魔になってきた。
足早に二人とも改札を抜けるとメグミは自分のホームへ足を進めた。
逆にホームが改札からすぐ目の前にあるあたしは足を止めた。
「じゃ、またいつでも話は聞くからね~!」
さっきまで彼氏にデートを断られてションボリしてたのに、今は楽しそうに笑ってる。
女の子は人の恋愛話好きだもんね。
メグミの笑顔にホッとしたのも束の間。
「なんなら健人くんあたしがもらってもいいよ~!」
「え!?」
なんですと!?
「なんてね!じゃぁね~」
「ちょっとメグミ!」
そしてまたメグミは軽やかに去って行くんだ。
あたしに爆弾を投げかけて置いて……。