君じゃなきゃ。


やり直しか……。

せっかく進めてきてたのに……。


同じように作ればいいとわかってても……やっぱりしんどいな。


顔が自然と下を向く。


「相川さん、そんなに暗くならないで?最新の情報はもう揃ってるから……資料はすぐにできるよ」


先輩は首を傾けてあたしを諭してくれる。


そうだよ。

先輩の方がしんどいはずなのに……暗くなってちゃダメだ。


「そうですよね!今日中にババッてやっちゃいましょう!」

「そうそう、その意気、その意気!」


先輩は前を向いたあたしに嬉しそうに微笑んでくれた。



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