君じゃなきゃ。
小さくため息をついて肩を落としていると
「相川さん」
優しい声で先輩に呼ばれ、顔を上げた。
「はい……」
「僕の話はプレゼンが終った後にでも聞いてほしい」
「プレゼンが終わった後……」
プレゼンが終わった後は二人で食事をすることになっていたはず。
その時に先輩の気持ちを伝えられるってことか……。
気持ちを伝えられるってことはあたしもその気持ちに答えを出さなきゃいけないわけで。
少し前なら迷わずNOと言えたのに……。