君じゃなきゃ。
「相川さん!」
エレベーターが1階に到着した音と共に、先輩がこちらに向かってきた。
「ごめん!遅くなって!」
先輩は息を荒げながらあたしとメグミの元へ駆け寄って来た。
「あ……営業課の?お疲れ様です」
落ち着いた態度でメグミに一礼したかと思うと、また息を荒げて、興奮した様子であたしに向き直った。
……こんな先輩は珍しい。
「……じゃぁあたしはこれで……」
先輩に一礼して、その場を去ろうとしたメグミを
「あ!ごめん!営業課の君にも聞いてほしい」
「え?」