残雨に映る星影に哭く
【第一章】突然の再会



 「いってぇ…。」



 私は、左の二の腕を抑えながら、よろよろと夜の繁華街を歩いていた。


 いつものように、リンチやレイプをしてる奴をぶん殴って止めていたが、

逆上したその一人に、持っていたらしいナイフでスパッと切られてしまった。



 完璧に油断した。



 結構な量の血が、長い間指先から滴り落ちている。


 一向に止まる気配がなく、意識も若干ぼんやりしてきたぐらいだ。

 本格的にやばい。

 私は、ひとまず血を止めるために電信柱に背を預けて座り込んだ。

 ちょうど街頭があったし、ちょうどよかったしな。

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