残雨に映る星影に哭く
「やべ、クソいてぇ…。」
血は止まることを知らないように流れ続け、傷を抑えるともっと溢れてくる。
私が血と格闘していると、手元に影が落ちた。
「大丈夫?」
優しそうな男の声がした。
目線を上げると、一人の男がこちらを心配そうに見つめていた。
ミルクティーのような髪色のマッシュだった。優しそうで温和な感じがする。
「誰。」
「僕は奏汰。血が出てるよね、手当しないと。これから僕の仲間の家に行くんだ。良い奴らだから君も来ない?」