羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】
「う、受け取ってません!」
「うそ」
「もし! もしも、受け取っていたとしてもクーリングオフ期間です!」
「商品を開封、使用した場合は、クーリングオフできないよ?」
「先輩は商品ですか!」
「現金で3千円以下の取引の場合でもクーリングオフできないし」
「先輩、3千円以下の価値なんですか⁉」
「自分の意思で出向いた場合もダメだしね」
「……それは!」
私は言葉に詰まる。確かにあの日、私は自分から先輩の家に行った。
っていうか、いくら頑張っても口で先輩には勝てない!