羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】
これ、このままこの人の目見てたら……やばい気がする。
寒いわけでもないのに、背中に冷や汗が流れた。
「あの子も、あなたが相手なら子どもは欲しい、と言ってる。あなたとだけは非常に心も身体も前向きなんです。だから、あなたは身分や家柄など気にせず、健人と結婚し、子どもを……」
「あぁ! 非常にお腹が痛いです!」
私は震える足に力を入れ、慌ててふかふかの椅子から立ち上がった。
「社長申し訳ありません、今日は失礼します!」
そしてくるりと方向転換。社長室から自慢の足でダッシュして逃げた。