羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】
「いいとか悪いとか判断できるはずないでしょう。私、あんなことしたの、先輩がはじめてだったのに」
怒って言うと、先輩は少し驚いた顔をした後、嬉しそうに顔を綻ばせる。
(何、笑ってんのよ!)
私が先輩を睨むと、先輩は私の髪を突然優しく撫でる。
「分かったよ。今すごく嬉しいから、みゆが俺とのこと知られたくないなら、そうしてあげる」
「先輩わかってくれたんで……」
言いかけた時、先輩はぴしゃりと続けた。
「でもそれは貸し、一つ。覚えておいて」