羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】


 先輩があれだけ何度も愛の言葉をささやいてくれて。

「私はね……」

 先輩は私のことも、私のペースも大事にしてくれた。
 なのに私はいつまでも先輩に甘えてばかりで……。

 私だって、先輩とずっと一緒にいたいから。
 先輩の速く走るペースに自分の足をあわせてみたくなったんだよ。


「先輩のこと、好きなんです。大好きです」


 それを聞いた先輩が、嬉しそうに顔をくしゃ、と綻ばせると、私もうれしくなる。

< 261 / 302 >

この作品をシェア

pagetop