羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】
私はお腹を触って先輩を見る。先輩も同じように大事そうに私のお腹を触って、私を見つめた。
私だってできるものなら……
「重すぎるからもう返品したい!」
「クーリングオフ期間はとっくに終了。もう返品不可だよ」
さらりと先輩はそう言って、甘いとろけるような目で私を捉える。
なんとか文句を言おうとした瞬間、その唇は先輩に奪われ、
先輩は私を抱き上げると、当たり前のようにベッドに沈め、いつものようにキスの嵐を降らせた。
「みゆ、これからもずっと俺の愛を受け取ってね? 俺はどういわれても、みゆを一生愛してるから」
実は、困ったことに、私もなんです。
確か自分から出向いた場合も、クーリングオフは不可能だったと先輩は言っていたような……。
私が諦めて息を吐くと、先輩はそれがオッケーのサインだと勘違いしたのか、キスを再開した。
―――どうやら、先輩の愛はこれからも返品不可能のようです。
<END>