羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】

 私は小さな封筒を渡す。

「これ!」
「なに? ラブレター?」
「そんなわけあるかーーーーー!」

 思わず叫んでしまった。

「ええっと……」
 先輩が少し困ったような顔で、「よければ入って? ほら、みゆ声大きいし。ご近所迷惑でしょう」
「っ……!」

(ちょ、なんで私が悪いことになってんの!)

 そうは思うが、ご近所迷惑になるのは確かだ。
 すると、先輩は私を入るように促した。玄関まで入ると先輩は、

「クツ脱いで、なかに入って?」
「……ココで結構です」
「そう」

 先輩は言う。
 私はもう一度、封筒を先輩に見せ、その中身を取り出した。

< 33 / 302 >

この作品をシェア

pagetop