恋を忘れられない私。

初恋

キーンコーンカーンコーン……。



「はい！皆、席について！皆大好きな席替えの時間よー」


「やったー！！私、真実ちゃんの隣が良い！」



「俺も俺も！隆史の隣にして！」



先週まで咲き誇っていた桜は一気に散り、緑の葉っぱが見え始めている。


私、吉田楓乃(ﾖｼﾀﾞｶｴﾉ)は7歳の小学2年生。



1年生から2年生に上がり、クラスの友達も担任の先生も変わった。


初めてのことにわくわくもしつつ、ちょっぴり不安。

クラスメイトは、ほとんどが知らない子ばかりだったが、唯一救いなのは幼稚園から一緒で仲のいい女の子とクラスが一緒なこと！


あとは、担任の先生が若い女性だった。


野山みつる先生といい、皆からは野山先生と呼ばれている。今年からこの小学校に来た先生だ。



男の人は怖くて苦手なので、女の人が担任の先生でかなり安心していた。



「皆静かに！先生が席替えの順を決めてきたから、自分の名前があるところへ移動してね〜」


『はーい！！』