恋を忘れられない私。
野村先生は黒板に一枚の紙を貼り、皆はそれを見て移動し始める。
はぁ……嫌だな…。
残念なことに、私の周りの席は知らない子だらけだった。
しかも、仲のいい友達とかなり席が離れてしまっている。
仕方なく机と椅子を移動し、新しい席まで移動した。
隣の子は、えっと…男の子?
「あ、吉田だ!」
「え?」
名前を呼ばれて振り向くと、そこにはきらきら笑顔の男の子がいた。
「俺、箕田悠真!隣の席よろしくな!」
「っ……」
ドキンっと心臓の音が私の耳まで届く。
箕田悠真くん。
私の初恋だった―――。