まだ、青く。
私は決心した。


「喉を潤したら部室に戻ってみてみましょう」

「マジか?!サンキュ、鈴のすけ!持つべきは優秀な友だな!はははっ!」


豪快な笑い声が壁にぶつかり、反響した、

その時だった。


――プシュ~!


「わっわっわっ!つめたっ!」

「だ、大丈夫ですか?」


サイダーが入ったペットボトルを振り回していたせいでキャップを開けた瞬間に中身が噴水のように飛び出した。


「これ使って下さい」

「いや、わりぃな。こんな可愛いやつオレに使って申し訳ない。ってか、オレこんなとこまで...。漏らしたみたいじゃん」

「ふふっ。確かに...」

「お~い、鈴のすけ、笑うなよ~!鈴のすけの笑いで人が集まったらどーすんだよー。これ以上醜態晒したくねぇって」


大騒ぎする兆くんに私はずっと笑っていた。

笑いの神様が降りてきたみたいだった。

お腹を抱えて笑ったのは一体いつぶりだろうか。

すごく懐かしい感覚に私は少しの間溺れていた。

< 101 / 310 >

この作品をシェア

pagetop