まだ、青く。
一段落して一息をついて、ようやく私達は本来の目的を果たすべく部室に戻って来た。

しかし、そこには先客がいた。


「おいトミー、お前なんでいる?!」

「普通に部活に来たんですよ。だってずっと休むのも申し訳ないですから」

「今日はもう解散だ。だから、帰っていい」

「いや、まだ来たばっかですよ!」

「なら、パソコン室の2人のとこ行ってなんかしてこい。オレは今これから大事なことと向き合わなきゃならないんだ。お前に構っている暇はない」


涼介くんはちらっと私を見た。

私は一応にこりと笑った。

お願いです、察して下さい。


「分かりましたよ~。じゃあ、ひとまず抜けま~す。お疲れ様でした~」

「あぁ、お疲れ、お疲れ」


――バタン!


ドアが勢い良く閉められ、兆くんは鍵をかけた。

何もそこまでしなくてもと思うけど、本人にとっては重要なことらしい。

今日は兆くんファーストで臨みます。


「邪魔者はいなくなった。後は頼む」

「了解です」


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