まだ、青く。
#1 初めてなんです。
"志島凪"
青空のような柄の便箋の真ん中にその名前はあった。
読み方は"しじまなぎ"らしい。
わざわざ差出人の方がふりがなを振ってくれていた。
とはいってもこの手紙には差出人の名が書かれていないから、分からないのだけれど。
ひとまず私はいつも通り便箋の名前を人差し指でなぞった。
そうすることで差出人の相手に対する想いや差出人と相手の今後のイメージが溢れるほどに湧いてくる。
...はずだったんだけど。
「あれ?どうしたんだろ?全然読めない...」
何度繰り返しても私の脳裏にはこれっぽっちもイメージは浮かばなかった。
一体どういうこと?
私は疑問に思いながらも念が足りないのかと思い、名前をぶつぶつと唱えた。
ちなみに外でこんなことをしていると不審者だから、もちろん手紙は持ち帰ってきて家の中でやってる。
いつもならはっきりと見えるからすぐにお返事を書けるのだけれど、今回それは無理なよう。
正直に分かりませんでしたと書いてポストに入れて置くしかない。
でもまだ諦めない。
いつか必ず読んで見せる。
そう心に誓い、ひとまずパソコンに向かった。
我が家に1台しかないけれども誰も使わない。
みんなスマホで済ませてしまう。
だから私が独占している。
パソコン室と勝手に読んでいる屋根裏の天窓がある部屋で、私はサクッと文章を完成させた。
あとは市民図書館のコピー機で印刷するだけ。
さてと、もうひと仕事しますか...。
青空のような柄の便箋の真ん中にその名前はあった。
読み方は"しじまなぎ"らしい。
わざわざ差出人の方がふりがなを振ってくれていた。
とはいってもこの手紙には差出人の名が書かれていないから、分からないのだけれど。
ひとまず私はいつも通り便箋の名前を人差し指でなぞった。
そうすることで差出人の相手に対する想いや差出人と相手の今後のイメージが溢れるほどに湧いてくる。
...はずだったんだけど。
「あれ?どうしたんだろ?全然読めない...」
何度繰り返しても私の脳裏にはこれっぽっちもイメージは浮かばなかった。
一体どういうこと?
私は疑問に思いながらも念が足りないのかと思い、名前をぶつぶつと唱えた。
ちなみに外でこんなことをしていると不審者だから、もちろん手紙は持ち帰ってきて家の中でやってる。
いつもならはっきりと見えるからすぐにお返事を書けるのだけれど、今回それは無理なよう。
正直に分かりませんでしたと書いてポストに入れて置くしかない。
でもまだ諦めない。
いつか必ず読んで見せる。
そう心に誓い、ひとまずパソコンに向かった。
我が家に1台しかないけれども誰も使わない。
みんなスマホで済ませてしまう。
だから私が独占している。
パソコン室と勝手に読んでいる屋根裏の天窓がある部屋で、私はサクッと文章を完成させた。
あとは市民図書館のコピー機で印刷するだけ。
さてと、もうひと仕事しますか...。