まだ、青く。
#7 会いたいんです。
「おいおい!大スクープだ!」
部室に大声を張り上げてやって来たのは、部長に就任したばかりの兆くんだ。
相変わらず騒がしいけど、兆くんがいないと報道部らしさが半減するから、むしろ良いと思っている。
というのは置いといて、スクープって一体何なのだろう?
「兆くん、お静かに。涼介くんお疲れのようでお休み中なんですから」
「おう、ごめんごめん」
涼介くんは連日"鉄壁先生"と言われるほどプライベートを見せない剣道部顧問の須崎先生のもとに取材許可を得られるよう通いつめていて、お疲れのよう。
それを気にするのは、さすが副部長の潤ちゃん。
この2人も良いコンビだと私はひそかに思っている。
「んじゃあ、落ち着いて話すけどな、なんと...鈴のすけが全国放送で流れました!」
「えっ?今さらそのことですか?」
潤ちゃんがすかさず突っ込む。
千先輩の役割を引き受けてくれたみたいで、最近の潤ちゃんは天使から小悪魔に進化した。
「なんだよ今さらって」
「部長と凪くんが劇に出ている間にテレビ局の方が鈴ちゃんのインタビューを撮りにいらしたんです」
「おいおい!そういう大事なことは早く言ってくれよ~。次期部長としてオレも挨拶しなきゃなんだしさ~」
「そんなことは一切言われていません。ですよね、鈴ちゃん?」
私は苦笑いしながらこくりと頷いた。
「ってか、鈴のすけも話してくれよ~。なんで黙ってんだよ~。オレたち心の友じゃないか~」
「あはは。ごめんなさい」
兆くんのご機嫌を取るにはサイダーしかないと思い、私は立ち上がった。
「お詫びに、あれ、買ってきます」
「さっすが鈴のすけ!分かってる~」
「部長ダメじゃないですか。女子に奢ってもらうとかそんなの論外です。すぐに千先輩に見捨てられますよ」
「いや、それは...」
部室に大声を張り上げてやって来たのは、部長に就任したばかりの兆くんだ。
相変わらず騒がしいけど、兆くんがいないと報道部らしさが半減するから、むしろ良いと思っている。
というのは置いといて、スクープって一体何なのだろう?
「兆くん、お静かに。涼介くんお疲れのようでお休み中なんですから」
「おう、ごめんごめん」
涼介くんは連日"鉄壁先生"と言われるほどプライベートを見せない剣道部顧問の須崎先生のもとに取材許可を得られるよう通いつめていて、お疲れのよう。
それを気にするのは、さすが副部長の潤ちゃん。
この2人も良いコンビだと私はひそかに思っている。
「んじゃあ、落ち着いて話すけどな、なんと...鈴のすけが全国放送で流れました!」
「えっ?今さらそのことですか?」
潤ちゃんがすかさず突っ込む。
千先輩の役割を引き受けてくれたみたいで、最近の潤ちゃんは天使から小悪魔に進化した。
「なんだよ今さらって」
「部長と凪くんが劇に出ている間にテレビ局の方が鈴ちゃんのインタビューを撮りにいらしたんです」
「おいおい!そういう大事なことは早く言ってくれよ~。次期部長としてオレも挨拶しなきゃなんだしさ~」
「そんなことは一切言われていません。ですよね、鈴ちゃん?」
私は苦笑いしながらこくりと頷いた。
「ってか、鈴のすけも話してくれよ~。なんで黙ってんだよ~。オレたち心の友じゃないか~」
「あはは。ごめんなさい」
兆くんのご機嫌を取るにはサイダーしかないと思い、私は立ち上がった。
「お詫びに、あれ、買ってきます」
「さっすが鈴のすけ!分かってる~」
「部長ダメじゃないですか。女子に奢ってもらうとかそんなの論外です。すぐに千先輩に見捨てられますよ」
「いや、それは...」