まだ、青く。
私は両親から託された昊さんからの手紙を全て読んだ。

毎年1通だけが祖母からの約束だったらしく、これを私に読ませるか読ませないか、処分するか否かは全て両親が決めることになっていた。

でも、その権利は私に譲渡された。

今は私が決めていい。

私がこの手紙を受けてどうしたいか...。

それは何度考えたって分からない。

分からないけど...

でも...

たった1つだけ、分かることがある。

私は今...

ここにいては行けない。

昊さんの側に行って

話を聞かなければならない。

私だって話さなければならない。


ううん、


違う。

違う、よ...。


話したい。

話したいんだ。

会いたいんだ。

会って...

会って、ね...

思いっきり

腕がちぎれるくらいに思いっきり、

抱き締めてほしいんだ。

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