まだ、青く。
「あの、さ...」


私が日焼けのことで頭がいっぱいになっていると、志島くんが口を開いた。


「あ、はい。どうしました?」


いや、

どうしました?

...じゃない。

お礼言わないと。

今日も色々と迷惑かけちゃったし、

助けてもらっちゃったし。

千先輩からも言われたんだから、

私からも何か話さなきゃ。


「夏目さんにもプレゼント。じゃがバター天食べてたから今渡す」

「あ、ありがとうございます。さっそく開けてもいいですか?」

「あ、うん」


恥ずかしいのか志島くんに目を反らされたけど、私は構わず開封した。

虹の森工房と書かれた包みの中に入っていたのは......ブレスレットだった。


「わぁ!可愛いです。私、この瑠璃色とかこっちの浅葱色っぽいのとか、好きなんです。色の中でも見ているとこう...わくわくドキドキして、きっとこれが好きっていう気持ちなんだなって、そう思う色が青系なんです。ほんとにきれい...。ほんとにありがとうございます。家宝にします」

「ふふっ。家宝って...。それはあげたこっちの荷が重い」

「す、すみません。でも、そのくらい素敵なものなんです」


私が何度も誉めるからか、志島くんは鼻の下をかいたり、腕を組んだり、落ち着かないようだった。

誉められるのにはなれていそうなのに、

意外だなぁ。

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