ややぽちゃ姫と3人の王子様


『大地君って、どれだけラビー王子にお金をつぎ込んできたの?』


『愛の大きさは、貢いだ金額じゃはかれないんだよ~』


『それラビー王子が言いそう』


『望愛ちゃんってば、うさラビー愛が強すぎなんだから』



 重なり合う望愛と大地君の笑い声。

 僕の心は嫉妬の痛みに耐えきれない。



『本当に大地君って、お兄ちゃんに性格がそっくりだよ』



 数秒間の沈黙の後、大地君が優しい声を望愛にふりかけた。



『望愛ちゃんはお兄さんに、なんて言って欲しいの?』


『えっ?』


『お兄さんに伝えたいことも言われたいことも、本当はあるんじゃないの?』

 
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