ややぽちゃ姫と3人の王子様



 望愛と大地君の笑い声が、遠のいていき

 完全に、声が聞こえなくなったところで

 僕とムッチーは、
 やっと隠れ状態から解放された。




 青空に拳を突き刺すように
 伸びをしたムッチーが、ポロリ。




「俺らがジョーに勝てると思うか?
 ムリだよな~」


 ムッチーはなぜか、
 青空よりも晴れやかに笑っている。




「俺とアメよりも、
 ジョーが一番、
 望愛のことを大事に思ってたんだから」


「な?」っと、
 やんちゃ顔のムッチーに微笑まれ

 僕の中のモヤモヤも、薄らいでいく。


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