ややぽちゃ姫と3人の王子様
「私……お葬式で望愛ちゃんを叩いて……今日だって……酷いことをたくさんして……」
「それは星羅さんのせいじゃないですから」
「でも……」
「私もお兄ちゃんを追い出しちゃった罪を背負いきれなくなると、等身大枕のラビー王子のお腹、ポコポコ叩いちゃったりするんです」
「……」
「これお兄ちゃんに内緒にしてください。ラビー王子に暴力をふるうなって怒られちゃう。って、空から見られちゃってるかな?」
目を真っ赤に染めているにもかかわらず、重ぐるしい空気を一掃するようにエへへと笑う望愛ちゃん。
あ~もう!
譲さんも望愛ちゃんも、よどんだ空気を春風で一掃する術でも身につけてるの?
敵わないな、本当に。
今の笑顔で望愛ちゃんのこと、大好きになっちゃったじゃん!!