ややぽちゃ姫と3人の王子様
驚きが強すぎて、高速瞬きをしてしまう僕のところに
「……好…き……」
消えそうなほど、か細い声が届いて
「ずっとずっと……雨ちゃんのことが……大好きです……」
うっすら涙まじりの熱のこもった視線が、僕の瞳を貫いてくる。
その直後
「あ、でも……雨ちゃんは私なんかを好きじゃないって……わかってるからね……」
悲しそうに瞳を揺らし、望愛はまたうつ向いちゃったから、僕はもう何も考えられなくて。
大好きの感情だけが、ハートを突き破るように押し寄せてきて。
気づいた時には、望愛を思いっきり抱きしめていた。