ややぽちゃ姫と3人の王子様


 でもね、僕は決めたから。


 【望愛が僕を選んでくれた】


 その選択が望愛の人生の正解になるように、僕は全力で望愛を愛し続けようって。






「みんなごめんね。お待たせ~」



 お弁当ポーチを抱えて走ってきた望愛を、僕は思いっきり抱きしめる。



「……あっ、雨ちゃん?」



 恥ずかしがっている望愛。

 腕の中でジタバタされても離してあげない。



「オマエな!」


 僕に嫉妬ギラギラなムッチーと


「雨宮先輩、望愛ちゃんが困ってるでしょ」


 僕の腕を望愛から引き離そうとする大地君を、完全無視。

 望愛の頭を優しく撫で、僕はささやいた。

< 216 / 217 >

この作品をシェア

pagetop