ややぽちゃ姫と3人の王子様



 痩せるためには、悪魔むち君に頼るしかないか。

 諦めのため息を吐いた時


「望愛、ダイエットなんてやめちゃいなよ」


 極甘お兄ちゃんモードの雨ちゃんが、私の右腕に両腕を絡みつけてきた。

 ドキッ///

 童話の王子様フェイス、近すぎです///


 雨ちゃんは赤ちゃんの頃から、私を本物の妹のように溺愛してくれている。

 妹扱いだってわかっているはずなのに……

 初恋相手に私のドキドキは止まらない。


 心臓が暴れ出して、肌から逃げ出しちゃいそう。

 私が倒れる前に、雨ちゃん離れて!


 そんな思いを込めて、腕をぶんぶん振ったんだけど


「このまま僕と二人だけで、公園にお散歩に行くのはどう?」


 ミルクティー色の柔らかい髪を揺らしながら、雨ちゃんは私の顔を覗き込んできた。

 だっ、だから!!

 大人っぽいプリンス顔が近すぎだから!!

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