ややぽちゃ姫と3人の王子様
雨ちゃんも高校では、綺麗なお姉さまたちに囲まれていた。
二人とも高3で、ファッション雑誌の表紙を飾ってもおかしくないほどのイケメンで。
親友の妹の子守より彼女が欲しいって思っていても、おかしくないよね?
「むち君って好きな人いる?」
「……はっ? なんだよ、いっ、いきなり?」
テレ顔で取り乱した。
やっぱりいるんだ、想い人。
私が二人に甘えていたら、むち君と雨ちゃんの幸せを壊しちゃうのかもしれない。
ラブラブだったお兄ちゃんと彼女さんを、永遠に引き離してしまったように。
むち君も雨ちゃんも、私にとってかけがえのない大事な人。
私が幸せを壊すなんて、絶対に嫌だな。
二人に甘えるこの状況から、私は卒業しなくちゃ!
お兄ちゃんだって、きっとそれを望んでいるはず!